白湯とは
白湯とは具体的にどのようなものなのでしょうか。常温の水や、お湯との違いについて解説します。
常温の水と白湯の違い
水道の蛇口から出てくるような15〜25℃程度のぬるい常温の水は、体温より低い温度であるのに対し、40℃以上で50℃前後が理想とされる白湯は、体温以上の温度です。そのため、白湯には身体を温める作用が期待できます。
白湯とお湯の違い
白湯は40℃以上、理想は50℃前後で熱湯より低い温度です。それに対し、お湯は沸騰してからそれほど時間が経過していない状態の高い温度のもので、そのまま飲むと火傷の危険性があります。
なぜ沸騰が必要なのか?
白湯を作る際には、一度沸騰させると良いとされています。水道水の場合は残留塩素などの不純物が含まれており、それらを除去する必要があるからです。不純物を除去するには、少なくとも10分以上の煮沸が必要であるといわれています。
このほか、アーユルヴェーダ※の観点からは、沸騰させるのには別の理由があるといわれています。それは、元々水から作る白湯には水の質があり、それを熱することで火の質が加わり、さらに沸騰させると湯の中で気泡が生まれ風の質を持つことで、「水・火・風が調和した飲み物」だとされているからです。そのためアーユルヴェーダでは、電気ケトルやIHなどではなく火を使って沸騰させることが必要と考えられています。
※アーユルヴェーダは、インドで生まれた伝統医学の一つで、サンスクリット語のアーユス(命・生命)とヴェーダ(科学)を組み合わせた言葉です。
白湯で得られる効果
白湯を飲むことで得られる効果は、下記の通りです。
冷え性改善
血流の促進や内臓が温まることで、冷えが改善される効果に期待できます。
ダイエット効果
基礎代謝が良くなり、痩せやすい体質に変化する効果が期待できます。
免疫力アップ
白湯を継続して飲むことで、体温が上がることにより、体の免疫力がアップする効果に期待できます。
美肌効果
血流が良くなると顔色も良くなります。また老廃物が排出されやすくなるため、ニキビや肌荒れの予防や改善といった効果も期待できます。
デトックス効果
内臓が温められることにより、消化力がアップ、便通がよくなるなど、腸内環境が改善する効果に期待できます。また血流が促進されることで老廃物が排出されやすくなったり、代謝が高まることで浮腫みにくくなる効果も期待できます。
白湯の作り方
では、白湯はどのようにして作れば良いか。
水道水から作る場合と、ミネラルウォーターから作る場合とに分けて解説します。
水道水から作る場合
水道水には残留塩素などの不純物が含まれており、煮沸消毒をする必要があります。
やかんや鍋などで水道水を10分以上沸騰させ、自然に50度ほどまで冷めるのを待ちましょう。
ミネラルウォーターから作る場合
ミネラルウォーターには残留塩素などの不純物が含まれていないため、ポットやレンジを使って
そのまま適温で作ることもできます。忙しい朝などにおすすめです。
白湯を飲むタイミングと飲むべき量とは?
では、白湯はどのようなタイミングで、どのくらいの量を飲むべきなのでしょうか?
起床時
人は寝ている間に、コップ一杯ほどの水分を汗で失うといわれています。そのため起床後には同程度の水分補給をする必要があります。
目覚めの一杯を白湯にし、ゆっくりと時間をかけて少しずつ飲むのがおすすめです。
全身の血流を良くしたり、内臓を温めたりすることで、消化や吸収を助ける効果などが期待できます。
少しずつ飲む理由は、一気に飲むと胃液を薄めてしまい、食べ物の消化や吸収が阻害されてしまう可能性があるからです。
就寝前
就寝前にコップ一杯の白湯を少しずつ飲むこともおすすめです。前述の通り、人は寝ている間にコップ一杯分ほどの汗をかくため、脱水予防になります。また、血流の滞りを防ぎ、交感神経が優位になって寝つきが悪くなるのを防ぐ効果も期待できます。
白湯の飲み過ぎには注意が必要
白湯のうれしい効果を知ると、たくさん飲んだ方がいいように感じるかもしれません。しかし、実は飲み過ぎにも注意が必要です。
1日分の適量を守って飲む
白湯の1日の推奨量には諸説ありますが、おおよそ600ml〜800ml程度といわれています。また、一度にこの推奨量を飲むと、胃液を薄めて食べ物の消化や吸収が阻害される可能性があることから、コップ一杯程度を1回分として、数回に分けて飲むことが大切です。
摂取量を制限しなければいけない場合もある
人によっては体質や、抱えている疾患は異なります。日頃からむくみがひどい人や腎臓に疾患を抱えている人などは医師に相談し、推奨される接種方法や摂取量に従いながら飲み始めてください。
まとめ
白湯には、冷え性を改善する効果やダイエット効果、美肌効果、デトックス効果、免疫量を高める効果などがあるといわれています。作り方は簡単で、水道水からは残留塩素などの不純物を取り除くため、10以上の煮沸、ミネラルウォーターならポッドやレンジで50℃前後になれば完成です。
適切な量や飲むタイミングなど、ここで紹介した内容をもとに、ぜひ生活に白湯を取り入れて健康な身体を維持していきましょう。
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